なにもしない

今週は珍しくこれといったお出かけはしなかった。暑さにまいり気味である。日曜日午後に立花までお蕎麦を食べに行ったくらいだ。細いながらも腰があっておいしいお蕎麦だったが、実はいまいち蕎麦の善し悪しがよくわからない。腰があってのどごしがよいということはわかるのだが、蕎麦そのものの味に感動を覚えたりすることがないのだ。もっと食べ比べる必要があるのだろうか。

今週読んだ漫画は一冊だけ。だけど、中身の濃い作品だった。

不思議な少年(2) (モーニング KC)

不思議な少年(2) (モーニング KC)

小説は三作品。まずは、ハインラインの名作「異星の客」。SFというよりも、文化、宗教論に近いものがある。火星人というニュートラルな立場からヒトの営みに切り込んだ作品である。文庫本とは思えない値段だが、文字が小さく内容も充実している。

異星の客 (創元SF文庫)

異星の客 (創元SF文庫)

難しいSFの後は、こういうエンターテインメントに徹した作品でリフレッシュ。現場に残された遺品を科学捜査により分析し、犯人の行動、犯人像、犯人そのものを絞り込んでいく。

ボーン・コレクター 上 (文春文庫)

ボーン・コレクター 上 (文春文庫)

ボーン・コレクター 下 (文春文庫)

ボーン・コレクター 下 (文春文庫)

最後は七瀬シリーズの幕開けとなる「家族八景」。ヒトの心が読めるテレパス七瀬が女中として各家庭をめぐり歩く。どの家庭も問題を抱えていて、住人達の負の感情が徹底的に描かれる。住人の感情が、漫画の吹き出しのようにモノローグとして描かれているのが面白い。超能力ものではあるが、中身はブラックユーモアである。

家族八景 (新潮文庫)

家族八景 (新潮文庫)