シッコ

9月8日、相方は出かけるのがおっくうだとのことなので、一人で梅田に映画を見に行った。マイケル・ムーア監督のシッコである。米国の医療保険制度の問題点をコミカルに描いたドキュメンタリィ。自国制度の悪いところはひたすら悪く描き、英仏はまるで天国のように描かれており、各国の制度にもそれなりの問題も抱えているだろうし、描き方が偏り過ぎのように見える。ドキュメンタリィとしてはほとんど反則だと思うが、分かりやすく面白いので、その人気ぶりにも納得。というか、医療制度も大事だが、食生活も見直した方がいいぞ。「スーパーサイズ・ミー」を見るべき。

今週は、コミック1冊、ノンフィクション2冊、フィクション1冊。

鈴木先生(3) (アクションコミックス)

鈴木先生(3) (アクションコミックス)

シリアスなのに(だから?)おかしい。尋常じゃない発汗量。長靴に萌える鈴木先生。どこまで笑いを狙ってるのか分からない鈴木先生ワールドは、この巻も絶好調。この巻きはひたすら「恋」(濃い)の話。

ゲーデルの哲学 (講談社現代新書)

ゲーデルの哲学 (講談社現代新書)

なるべく数式を使わずにたとえ話を用いて不完全性定理の解説がなされている。全く予備知識の無かった私でも、何となくイメージをつかむことができた。が、こういうのは多分、物理の法則と同じで、ちゃんと公式化されたものを理解しないと、本当の理解には繋がらないのだろう。神の存在という宗教的な事象を論理学を使って、なんとか理性的に解釈しようとする姿は、唯一信仰ではない日本人から見ると、涙ぐましいというか、努力する方向が違うというか、文化の差を感じた。

人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)

人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)

もやしもん」とセットでどうぞ。かなり内容がかぶっている。漫画の方は「かもす」話がメインだが、こちらは乳酸菌、表皮ブドウ球菌など人体の為に働く菌の話が中心。なんでも清潔、除菌してればいいわけじゃないと。

スカイ・クロラ (中公文庫)

スカイ・クロラ (中公文庫)

ミステリィ作家で有名な森氏の非ミステリィ小説。どうやら、この作品はシリーズ物の最終巻らしいが、出版日はこれが一巻目らしく、作者及び出版社の意向を汲んで、この作品から読み始めた(これが面白くなかったら残りを読まなくていいというのもある)。登場人物がなんだか投げやりな感じなのだが、読み終わって納得。描かれている戦争もなんだか非現実的な感じなのだが、読み終わって納得。ミステリィではないが、世界観がちょっと謎っぽい。テレビゲーム(って言い方古い?)の中のような、箱庭のような人工的な世界。